白昼夢の中の黒蓮を

 調子悪かったり良かったり、てか、最近やっとスイッチ入ってきた感じ。割といろいろアクティブに、フットワーク軽い感じだ。その分金遣いも荒いけど、まあ、楽しめてたり衝動買いとかもまあ、いいのかなって。

 タトゥーに欠けがあったからリタッチしてもらいにショップに行ったのだが、彫師の人に確認してもらって自分でも鏡でよく見てみると、特にないという…

 タトゥーってキズで、その上に皮膚が再生されるから、とのことで。まあ、よかったけど。でも、また入れたくなって困る。

 入れたのは百合のタトゥーで、ボタニカルアートの本の図版から拝借したので、結構好きだ。というか、そもそも百合にそこまで思い入れがあるわけでもないのだが、身体に入れて行くのを無理やり図像学にこじつけて、剣と王冠入れたから次百合だ、とかいう適当な理由で。

 華としての百合をラッパに準えて、審判のラッパを表現しているのとかも好きだ。というか、次は審判<Judgement>のモチーフがいいな。

遠方の友人が東武動物公園には雪豹いるんやで、と教えてくれてめっちゃテンション上がったのだが、心落ち着けてから行こうと思う。欲しいひょう!! 

 タロットの柄でEmperor、皇帝の画には王冠をかぶり半裸で豹を侍らせる皇帝がいて、めっちゃかっこいいな思った。王様はこうでなきゃなー。

 和彫りをいれてる友人に和彫りは入れないの、と尋ねられて、洋物のモチーフでまとめているので、入れたいのだが組み合わせ的に思い浮かばない。でも、入れるなら睡蓮、蓮、lotusがいいなと思う。

 睡蓮ってとってもロマンチックなモチーフだと思う。仏教の華といえば蓮、キリスト教の華だと時計草を連想する人は多いと思うし、どちらの華もとても魅力的だ。

 体中が花園ならば、きっと人生は楽しいような気がする。それか、花々の夢を見て、睡蓮のじゅうたんの中を泳いでいく、かのような。


俺の好きなゲームの絵柄で<睡蓮の谷間/Lotus Valえ>というとても美しい、蒼穹に向かって黒い睡蓮が咲き誇る谷間を描いたカードがある。中学生の頃に買って、今でも大切にとってある。そのカードには<At what price beauty?/美につける値段は?>と書かれている。

 美につける値段、それを自分自身で決めていける人生ならば、素敵なことだろう。

 渋谷文化村ギャラリーで行われている。

Bunkamura25周年記念
キャプテン・クック探検航海と『バンクス花譜集』展

 に行く。

 ジェームズ・クック(1728-1779)の1768年から約3年に渡る第一回太平洋航海に同行し、植物の採集を行ったジョゼフ・バンクス(1743-1820)が航海の成果を出版すべく準備していた銅版を用いて刷られたものです。


 ということで、死後に発売にこぎつけた銅版画は、美術的にも植物学的にも資料的な価値も質も高いものだろうと思われる。見ていても飽きないし、紹介文の


未知なる植物を追い求めたバンクスのプラント・ハンティングへの情熱や、その冒険旅行に同行した画家シドニー・パーキンソン(1745頃-1771)らの活躍など、クックの探検航海の知られざる一面を発見していただける貴重な機会となることでしょう。

 というのも見ていて伝わってくるのだ。昔の航海で、乗船員にも多くの犠牲があったことも記録で残っているのだが、知らない物をスケッチしてページをうめていくという作業はとてもロマンチックで刺激的なことだと思うのだ。

 俺がかなりの飽き性でめんどくさがりだからかもしれないが、本当に、何をしていてもすぐに飽きてしまうし、それなりに刺激的でもある。絶え間ない反復。同じことの繰り返しでしか得られないものは確かにあるはずで、それ以外にも脅迫的な命題がきっとあって、そういうものに被癖しながらも、生きながらえている、生の刺激を受けているように思う。

 そういったものを、志向性を自分で編集する、というのは本当に刺激的だと思う。高価な細工箱に触れるような快楽。

 様々な瑣末なことが俺の生活を支えているとして、リラダンみたいに生活は召使に任せておけだなんて言えるわけもないし、言いたくもないわけで、生活の中で花々の白昼夢を歩めるような時間を持てたら。