全次元ノイズ司書、師匠

何をしてるんだろってしょっちゅう思うんだ。でも、じっとしているのは苦手で、退屈ならまだ労働の方がまし嘘です。 全人類が嫌いな労働正社員は全員アンドロイド。俺さ、アンドロイドじゃないんだ残念なことにだから、雑務の最中に頭で音楽鳴る鳴る

セルジュ ゲンズブールのリラ門の切符切り

切符に穴を開けるしごとに病んで拳銃で自分に穴を開けて最後は墓穴の中へ

これがデビュー曲なんて最高

 

Serge Gainsbourg - Le Poinçonneur Des Lilas [1958]

 

そして契約時間から解放されて、ビルから出ると音楽を流すんだ

ゴーゴーバニラズ サマータイムブルー

 

 

素晴らしき景色を 堂々巡りじゃだめです 

未来永劫戸惑うことがないことに愛を

 

 

 それが動画で無くってさ、でもこの曲も最高。

 

きまぐれな未来が 彩るあまねくマジック

とけないまじないが 底抜けに笑いを呼ぶ 

痛快な謎をさがせ

 

テンション上がって、

陰鬱な気分からすぐに覚めて、ジョンスペのベルボトム

 

The Jon Spencer Blues Explosion - Bellbottoms

 

 

あーこの粗雑でセクシーな感じたまらないね PVクソダサでかっこいい!

それでクソダサエレポップ、ヒューマンリーグ流しちゃって 帰りの車内なら、俺もアンドロイド気分

The Human League -- Electric Dreams Official Live Video

 

それで、デパートで値引きシールが張られた紀伊国屋のサンドイッチを買って、甘い物もかって、ピクニック気分で楽しいんだって家に近づく頃には テンションもフラット。感情のさざ波凪。

ざわざわしたいし、落ち着きたくて、ラテンプレイボーイズが流す。

 

Latin Playboys - Mustard

 

彼らの曲を聞くと中南米のアバウトでそこそこ陽気な休日の様子が思い浮かぶんだ中南米について全然知らないけど。この曲三線使ってるのかな? まあ、沖縄も南米みたいだよね全然知らないけど。

それで帰宅して、何かしらやらなきゃなって思って、でも何もしないで寝るんだ

 そして朝になって、少しだけ用事をすませた、そしたらまた外に出たくなってしまって、しょーもないことをして、しょうもない無駄遣いをして帰りの電車、俺の隣にはアメリカーンなあんちゃんが座ってた。赤いスカジャンに黒のジャージ、ソフトモヒカンのださくてかっこいいあんちゃん、何故か紙製の路線図とスマホを両手に持ってる。

 ちょっと気になるけど、電車が動き出して、俺の眼の前の三十代カップルがきゃ-きゃ-はしゃいで、女性のバッグが俺の膝に超当たりまくって、俺の中のデビルマンが目覚めそうになる、

けど、耳元で片寄明人

 

 

 昔の恋も チョコレートでも

 君が好きなものは みんな嫌いだ

 

 ってエモーショナルセンチメンタル百点の叫び声をあげるから

 俺も彼が口にする度、そうだよねって思う

 

 

GREAT3-Oh Baby

 

 そして隣のあんちゃんはまだ路線図とスマホと、そして停車駅の表示をきょろきょろしてるから、センチメンタル中断して声をかけた。

 話を聞くと、彼は間違った電車に乗ってしまったらしい。彼が乗るのは各駅停車でしか止まらない駅なんだ。この電車はハイスピードだから停車駅はもう過ぎている。それ以上は<中学生の英語力>現代の科学力、じゃ解明できない。

 次の駅で降りた方がいいことを告げると、彼はチャーミングな笑顔でお礼をいってくれて、死に化粧したみたいな俺もにっかり。

 それでさ、ちょっとだけいい気分でふんわりした頭でホームに踏み出し二歩三歩、したらゲロ踏みそうになってさ、マジトラップカードやめてくれよ遊戯王。俺、遊戯王知らないし、こんなこと言いたいわけじゃないんだけど、ええと、なんだっけ。

 

 

 

読みたい本や読みたくない本がたまっている

今、時間がないんだ俺
なのにさ、本読まないとやってられないんだ。

他人の意見が他人の熱心でどうでもいい話が必要なんだ

俺は集中力に欠けていて何かしている時に別のことを考えてしまう。

しかも、退屈な時より、素敵な映画や本や、まあ、そういうのを目にしてるのに、それに感性が揺れて別のことを考えてしまう

好きな物は何度でも新しい なんて嘯く

家に置ける本は限りがある。俺は引っ越しが多いから、立派な本棚があるような家じゃないから、いつからか手に入る本は図書館でいいやと考えるようになった

ほんとはさ、お金や友情を無駄遣いしたいんだ、でもないからさ 貧乏人は麦を食えじゃなくて貧乏人は本を読めって言うよ俺、議員先生なら

本を読む、たまゆら、彼も彼女も出現するんだポルノグラフィよりスイートなイマジナリーフレンド達。
それで、俺が好きな人たち、揃いも揃って無愛想でさ、彼らとの対話は読書は面倒だ

かかって来いよわかるやつだけわかればいい勝手にすればいいよとおすましする幻影のチャンピオン。ガイドもない。突き放されて俺はシャドーボクシング

でもさ、こんなに好きなのに、読んだって大して理解できてないのが読書の醍醐味かもしれない。つかめないから知りたくなる。何度でも手を伸ばす。

永遠に新しい会うたびに初恋

なんてことできるような心の余裕なんと蓄えなんてない、だとしたらもっと愛想がいい、ということにしておきたい人たちを思い出すんだ

読書なんてたいしてしたくないけど何か、しゃべってよ 気軽に楽しい話をしてくれよ

なんて面倒な問いに答えてくれる彼ら

借りたい本がない時に図書館ホームページ、検索ボックスにいれるんだ

町山智宏 柳下殻一郎 斎藤環 山形浩生 中島義道 宮崎哲弥

 彼らはたくさん本を書いていて(訳していて)読みやすくて面白いのが多い(違うのもちらほらあるけど)。中高生にも中高年にも喜ばれる本を書ける人達。書きまくれるのも才能なのかもしれないし、何より頼もしい。この中の誰かは何か喋っている。彼らは死んでないんだ! 俺が大好きな死んでしまった、或いは死にかけている(失礼)あの人やこの人。新しい本、書いてくれないんだ。気軽に読める本もさ。

 この並びで行くと、蓮實重彦浅田彰柄谷行人。俺が学生の頃はこの三人が批評評論の王様って勝手に思ってた。評論は批評は惜しみない愛情と悪罵を、ってことを学んだ、気がする。お前ら馬鹿だよ駄目だよ、って言っていたとしてもなんか許せちゃう、としたら彼らが(彼ら、といってもここだけは特定の誰かではなくて)制作者顔負けの機知と知性と熱情を持ち合わせているからかも。

 浅田彰は本を出さないから、すぐに読んでしまった。大好きなのに、書いてくれない。賢しさと寡作であることの関係性なんて考えたくないな。蓮實重彦の映画評を目にする度、この人には映画では絶対かなわないと思ってしまうんだ。かなわない、なんて思っちゃうなんて恥ずかしいことだ。怖気づいてないでがんばれよって思う、でも、そう思える人がいるというのも幸せなことかもしれない。

 

 大好きな人の話、或いは同調の為の読書は安心感があるけれど、闖入者のいない世界というのは感覚が鈍磨する。研ぎ澄まされる、ということと表裏一体の関係性かもしれない。がさがさざわざわしている時間よりも、エゴイストの為の時間が、創作の時間が必要だ。自分と自分に慣れ親しんだノイズが揺籃。

 でも、俺は俺の横っ面をひっぱたいてくれる先生が他人があんちゃんが必要なんだ。よく分かんない人らはいっつもチャーミング。彼らの背中にすすけて見える、ような気がする『動くな、死ね、甦れ! 』或いは『ぼくの小さな恋人たち』

 やんなきゃいけないことがあるのに、またこんな塵芥雑文書き散らしてるし、それにまた読書しなきゃいけないし。読書なんてしたくないよでも、他人の熱情の群れに放言に進言に箴言に、無数のノイズの中にいるとたまに、感性がざわついて気持ちいいんだ、そこで俺はまた何かできそうな気になってくるんだ。勘違いできる。できるんだ。