ハレムの為の睡眠薬

もう、辞めなきゃな寝てなきゃなって思うんだ。でも、そうしたら立ち直れないかもしれないとも思うんだ。でも、この先どうなるかなんてわからないし、それが面白いと思える余裕なんてない。

 雨の休日は一日中寝ていた。幾らでも寝られていて、せっかくの休日を無駄にしてしまったことが悲しいし虚しいし、ほんの少しだけ無駄遣いをして、もっと気持ちがすさむ。浮き上がる何か、なんてなくても自力でなんとするしかない人生。

 翌日も疲れや倦怠の虜、だけどどうにかして上野へ、東京国立博物館で 特別展 人、神、自然 を見る。とってもよかった! の前に、常設展をまず見た。そういえば博物館ってあまり行ってないなーってことで、様々な時代の工芸品を見るのが楽しい。写真撮っていいのばかりなので、撮りまくってしまった。

 翡翠の香炉がとても良かったー。王宮の贅沢品って感じで、石の魅力も意匠の迫力もあり素敵だ。

 柘榴の置物もあったのだが、熟した柘榴の皮が裂け、中から見える果実がルビーなどを象嵌しているという記述だけでも素敵さが伝わると思う。欲しい。

 青磁輪花鉢 という、ひびが入った青磁の空色がとても美しかった。ひびが全体に入っている意匠なのに、高貴な印象を受けた。

 他にもいろいろあったが、常設展で一番好きだったのが、如来い像

頭がない点がまず良い、というか俺の好み。仏像で、こういうしなやかな身体が割と珍しいような気がするのだが、石像としての迫力もあるのがいいなあ。

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 今回見てきて、石像の持つ、石の温かさのようなものを感じた。それが仏像だから、かもしれないけれど、石とか樹を彫った物の持つぬくもりってあると思うんだ。

 それで、特別展なんだけど、良かった!(でも全部撮影禁止)けどさ、点数が少なくてすぐに見終わってしまったのがとても残念だ。今回のチラシがとても派手で魅力的なのだが、派手。色使いもそうだし、派手だから見ていて楽しい。

 小さい物から大きいものまで、素朴な表現から細密なものまで、色んな人や動物。様々な色と形における、各地での信仰や死の超克といったものが感じられた。

 カタログ欲しかったけどさ、載ってる点数が少ないから買うの止めた。この倍は欲しかったよ……でも、いい展示でした。

 てかさ、家の中も俺の現状みたくぐちゃぐちゃで、読んでない素敵な本があり過ぎるんだ、消化できてないんだ。眠りたいんだ。逃げ出したいんだ。頭が、うまく動かないんだ。

 再読する、マルグリット・ユルスナール 散文詩風短編集 『火』より 

この本が決して読まれぬことを望む。
 
私たちの間には、愛よりももっとよいもの、共犯性がある。

アルコールは酔いをさまさせる。幾口かコニャックを飲むと、私はもうあなたのことを考えない。

人は人生の全ての出来事に処女としてぶつかる。苦悩に対してどういう風にふるまってよいか分からないのが恐ろしい。

 

 好きな人の文書を読むと、少し、気が楽になる。俺が好きな人、文章に向き合うのに体力いるけどさ、でも、好きなんだ、仕方がないんだ。

 最近また、セボンスターを買ってしまって困る。セボンスターきらきらしていて好きだ。でも、俺、30台やで……てか、単純に置き場所に困り過ぎている。きらきらしたの大好き。ドルガバやドレスキャンプワコマリアとちがって百数十円で買えちゃうよ!(なんだそれ)

 きらきらしたものがたくさんあるのに、自分が少しずつ駄目になるのが、辛い。駄目になるまで、幾つ小説を書き上げられるだろう? 分からないけど、書くしかないってことだ。創作物の中でなら、俺は俺はいつでもきらきらして無様で傲岸でカタルシストラジコメディカタストロフィ沢山。沢山欲しいんだ、人生が豊かであってほしいし、俺自身、そうでいたいんだ。恋人も友人ももしかしたら神も、創作物の中にならいるからさ。