いつもどおり、狂気で正常

日に日に事態は悪化しているようだ。俺もこの先の生活、マジでシャレにならないぞって思っているし、俺以外の人達だってそうだと思う。

ただ、毎日ネットで流れてくる、人々の悪意、不満、不安。それらは仕方がないことだけれど、俺みたいな過剰反応する人間は、少し冷静になって距離をとるべきだ。勿論、適切な生活は良いことだが、一人で不安に依存したり、「過剰に」攻撃的になるのはよくない。

 今は我慢して、待つしかない。少し、自分に優しく。できたら、見知らぬ誰かに対しても。

 どうでもいい雑記。

朝、ジェーン・バーキンの本を読むと、元気をもらえる。自分に自信がなくて、シンプルで、とびきりチャーミングで、愛を求め、与える女性。セルジュの創ったyesterday yes a day は本当に好きな曲。

ゲンスブールまたは出口なしの愛』はとてもいい本。小西康陽が絶賛していて、高校の頃買った。

パズルゲームを新しくやる。
今度のは、猫の家を修復する系。
テーブルを作ってやると、パートナーの猫に

⚪⚪(本名)も、友だちを連れてきていいよ。あっ、⚪⚪に友達いたっけ……変なこと聞いてごめんね

と煽られる。キモオタの名言『こんな思いをするなら花や草に生まれたかった』が浮かび死亡

昔、GBAロックマンエグゼで、最初に「苦手科目」に冗談で「人間」と入力、パートナーのロックマンに、

⚪⚪(本名)君今日は人間を頑張ろう

⚪⚪君、インターネットもいいけど
人間もね。

今日は人間をちゃんとやったかな?

と大好きなプログラムに煽られ続け、自分が人間か自信がなくなって中断。

金平糖の入った硝子瓶を揺らしていたら、ふと、男の子二人の姿が浮かび言うんだ『星くずがお喋りしてる。聞こえる?』

好きな本や映画を見ていると、よく、こんな風に別の物語の場面が浮かぶ。

俺はそういう欠片を集めて編集して、物語を作っている気がする。表現者は他人になれる、幸福を知ってる

今更、映画の、劇場版シティーハンターを見る。ベタでコミカルだけど、シリアスなシーンではクールに決める。小さい頃見たワクワクそのままの、とても良い映画だった。数々の名曲を丁度良いシーンで流すのはずるいなー。マジぐっとくる。サントラ欲しくなっちゃう。って、曲は持ってるけどね。

めちゃハマったグンマーファンタジーの作者のスマホゲー、
dream stairs
こっちもハマった。一人用クトゥルフTRPG。昔のゲームのような、シビアな難易度の死にゲーだけど、引き継ぎ要素があるから親切。シレンみたく、あ!死んだ!くそ!またプレイしてやる!のループ。san値削られる幸福

映画『永遠に僕のもの』見る。実際にあった事件がモデル。美少年による大量殺人、犯罪映画。でも、見たらマイルドな青春映画だった。主演の男の子の可愛らしさが良い。あと、相棒の台詞

世界は泥棒と芸術家のものだ

というのが十代の傲慢さが出ていて青臭く良い。可愛い男の子みたい人向け映画かも。

スマホゲーは悪。俺は一日中悪魔を殺すことばかり考えてる。スマホゲー制作者はサタンの手先。俺は更生するため、神父様の本を読んだりエロ同人を買ったり、善行を積むことによって、転生して来世はリサとガスパールになりたい。

リサとガスパールの絵本は夫婦で作画を分けて共同作業。素敵ですね。

ボルヘスの『伝奇集』再読。バベルの図書館という短編がとても好きだ。幻想の中の、円環を成す無限の図書館。 以下引用。

 

 

永遠の旅人がそこを横切ったとすると、彼は数世紀後に、同じ書物が同じ無秩序さで繰り返し現れることを確認する(中略)この粋な希望のおかげで、私の孤独も華やぐのである

 

ミュッセの『二人の愛人』読む。年上の愛人のあいだを行ったり来たりするロマンチストで幼稚な若者。彼らを、過剰で芳醇な語り口で描く。どこか皮肉めいた、悲喜劇的な眼差しがいい。ミュッセは『戯れに恋はすまじ』といい、題名が素晴らしい!

ふと、友人と剥製屋に行ったことを思い出す。店中には、動物の死体だったもの達が行儀よく並んでいる。独特の獣臭さと薬品臭が酷く、五分もいられなかった。でも、剥製屋って、奇妙で面白い。また行きたいが、俺はその友人と絶縁して、店の場所も分からない。俺に残されたのは薬品と獣臭の記憶だけ。

シャルル・バルバラ『蝶を飼う男』ボードレールの友人でポーに傾倒。陰惨で無常でユーモラスで詩的な美しさ。最高。凄く好みだ。

不遇の演奏家の、幻想の中の賛美は
「花の驟雨の下で気を失いそうだった」

蛙の描写は、「お腹はミルクのように白く、そして、緑色の背中、いや全く、あの薄青緑色で眼にとても優しい、新芽のあの柔らかい緑色の背中をしていた」

訳者の亀谷氏の丁寧な解説で理解が深まる。

ネタバレになるから読み飛ばして欲しいのだが、『ロマンゾフ』は単なる義賊ではなく、死罪を覚悟して贋金づくりに手を染め、理想社会を作り上げようと志していたのでは という指摘はなるほどと思った。

 

 

ネタバレおわり。

ただ、この作者の本、日本では二冊しか手に入らないらしい。いや、「読めた」ことに感謝だ。ほんとに。

 ほんとに、色んな人々、幅広い意味の、表現者の人々のおかげで、救われている。自分の将来が暗くても、誰かに感謝できるなら、感動できるなら、いつもどおり、狂気で正常。