湿度とカマクラ或いはレッツパーリィ!

雑務の終わりに、ふと、藤沢の辺りを歩く。この辺りに明るくないせいか、鎌倉や川越辺りと雰囲気が似ている気がする。背の低い、風情の残る建物(それが観光客誘致のために残っていたとしても)達が視界に入るのが心地よいし、藤沢なら、もう少しで海も見えるだろう。



 そこまでファンというわけでもないけれど、アジカンの鎌倉辺りのテーマアルバム、「サーフ ブンガク カマクラ」の「極楽寺ハートブレイク」が頭のなかで流れてくる。

 オレは楽しいのが好きというか、相手さえ良ければ(お互い楽しければ)どこだって行ける(ネズミ王国だって大丈夫!)方だと思うが、ちょっとセンチメンタルな場所は、色気のある人と行きたいなと思う。紫陽花と古寺、しっとりと濡れた、或いはふとした風が肌を撫でる感覚、蒸し暑いと文句を言い合える楽しさ。

 あーあ、付き合っていた人と、夏になったら、夏の始まりに行こうと思っていた。なーんて青臭い、センチメンタルな物思いが生まれて、消えて、くすぶる。

 http://www.youtube.com/watch?v=n5XKEIKRoDI

 ASIAN KUNG-FU GENERATION 極楽寺ハートブレイク



雨は止んだ君と僕は線路で
手と手繋いだって
さよならはくるのです

色褪せるさ
君もいつか僕だっていつか
赤紫の花のような心模様

仕方ないさ六月の雨のせい
君が泣いたって
紫陽花が咲くように
さよならはくるのです




 最近友人が某アイドルにドはまりしていて、それを聞くのが楽しい。友人が「これをやったら人としてダメだと思う(でも傍から見ても全然普通の、痛くない行為)」と言いながら、そのラインを徐々にずらしているのが面白いし、何より、そのアイドルの話をしている時の友人はマジで目がきらきらしている。話が止まらない。そういう人の話が聞けるってのは、楽しい。

 とはいえその友人は女性で女性アイドルのファンなので「リアルな恋」ではないとはっきりと線引きされているので、ガチでこがれるようなアイドル消費とはまた別の話だとは思うが。


 そういうアイドルに夢中になる友人に羨ましいなあ、みたいな感情があるのは、オレがアイドルとかにハマった経験が皆無だからかもしれない。オレは音楽が好きだから、毎日のように新しい曲を聞いていないと嫌だから、アイドルソングとかもめっちゃ聞くし、曲が良かったら作曲編曲、プロデュースはとかチェックするけれど、肝心のメンバーの女の子には全く興味がないことがしばしば。アルバムを何枚か借りているのに、メンバーの名前を一人もわからないとか、薄情というよりももうちょっとなんか、我ながらうわーってかんじだ。

 特にアイドルソングの場合は歌唱力とかボーカルの魅力はかなりどうでもいいことになっていて、というよりむしろヤバイ感じのボーカルの方がファンとしてはどきどきしてしまって、桐島かれんとか夏木マリとかともさかりえとか中谷美紀とか、女優(アイドル)業だけにしておくのはもったいない! みたいな人のも勿論好きだが、小倉優子とか吉川ひなのとか「商品として」ヤバくないか? みたいな方がどきどき度としては上だ。

 

 最近だと(例によってメンバーの名前も顔も一人もわからない!)恵比寿中学の「えびぞりダイアモンド!!」がかなりのクオリティでヘビーローテーションです。



http://www.youtube.com/watch?v=WPalmdmEopA

 ライブ盤だけでなく、CD音源のも歌唱力がかなりヤバくて、いいと思う。


 てか、こういうライヴ会場でコールとか出来る人って楽しそうでいいなーって思う。ライヴでもクラブでも、楽しくって、帰りたくならないだろうか? 本当に好きなスパンクハッピーのコピー「世界で一番踊れないハウス」って、とても素敵な言葉だと思う。




 

 でも、その、アイドルに夢中でペンライトまで買ってしまった(勿論オレは買ったことないし、それがファンとしては普通だと思うのだが…)という話とかって、やっぱ楽しそうでいいなって思う。

 本当に夢中にならない、というか、すぐに覚めてしまうというか、醒めながらも夢中になるようなそんな性分で、夢遊病者の真似事ような人生に時折厭な思いをすることもあって、まあ、その付き合い方も心得てはいるにせよ、バカになれるって、夢中になれるって、いいことだなって。色んな物を好きになれたら、バカになれたら。

 あ、最近人気らしい、ラブライブってアニメのベストアルバムを例によりアニメを見ていない上にキャラの名前も知らないのに聞いたらこの曲がよかった。

http://www.youtube.com/watch?v=Omnu1sRrf-Y

 アニメでも現実のアイドルでも、まあ、元気になれるっていいなって思う。こういうので日々のテンションをあげて。それとまあ別にして、行けるものなら、しっとりと濡れたお寺にでも。