2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

けだものが思い出せない

冬の満員電車に駆け込むと、誰かの、知らない人々の熱気と体臭に包まれる。内心、少しだけ顔をしかめてしまうのだが、同時にこれは何の匂いだろうと不思議に思う。誰かの匂い。見知ったような、しかしそれは交わることのない顔のない他人の匂い。そして俺も…

シラフなんかじゃいられない

文字サイズ: 小 中 大 詳細を表示 Message body 休憩中に音楽も本もない環境であまりにも暇。だらだらとくだをまいた記録。普段の雑文もそうだが、ひどいなこりゃ。 言葉 ようやく小説を書きはじめることができるようになり、気持ちが少し軽くなった。 俺は…

自分の声で歌う

たまに、調子が良くなる。でも、そこからまた頻繁に調子が悪くなる。一日の内にこのサイクルが何度か来るときは、自分の精神がよろしくない時だと分かる。 何度もあるそれ。なんとかしてそれから抜け出そうとか誤魔化そうとかしていたけれど、それは簡単には…

愛していいのにね

朝の新宿が好きだ。背の高いビルを横目に肌寒い中を歩くと、視界にはスーツ姿の人々に交じり、近所をランニングしているスポーツウェアの人や奇抜な髪や衣装の人、ホームレスらがちらほら。この猥雑な、それでいて規則正しく目覚めようとする、朝の街並みと…

冬に逢いましょう

建物の老朽化で原美術館が閉まるそうだ。美術館はどこもそれぞれの良さがあるような気がするが、あの庭つきの、落ち着いているけれど開放的な空間はあそこだけの空間という感があり、何だか寂しくなる。老朽化が原因というのも、今までよく頑張ってくれた、…

君はよそゆき

久しぶりにエルメスで映画を見に銀座へ行く。映画を見るような気持ちの余裕がなかったのもあるし、見たい映画がなかったのもある。でも、普段も大して見たくもない映画やら本やらを目にしているのだから、気分が乗らなかったということなのだと思う。 数年前…

免罪符が花弁のように舞い落ちるとしても

ずっとトラブルが続いていた。そのことで心がずっと酷いことになっていた。 今はそれなりに気持ちに区切りがついた。でも、この雑記も後で消す気がする。 ただ、本当に辛かった。そのことを自分で認めて、そして諦めてもいいんだと思えるようになった。だか…