2018-01-01から1年間の記事一覧

けだものが思い出せない

冬の満員電車に駆け込むと、誰かの、知らない人々の熱気と体臭に包まれる。内心、少しだけ顔をしかめてしまうのだが、同時にこれは何の匂いだろうと不思議に思う。誰かの匂い。見知ったような、しかしそれは交わることのない顔のない他人の匂い。そして俺も…

シラフなんかじゃいられない

文字サイズ: 小 中 大 詳細を表示 Message body 休憩中に音楽も本もない環境であまりにも暇。だらだらとくだをまいた記録。普段の雑文もそうだが、ひどいなこりゃ。 言葉 ようやく小説を書きはじめることができるようになり、気持ちが少し軽くなった。 俺は…

自分の声で歌う

たまに、調子が良くなる。でも、そこからまた頻繁に調子が悪くなる。一日の内にこのサイクルが何度か来るときは、自分の精神がよろしくない時だと分かる。 何度もあるそれ。なんとかしてそれから抜け出そうとか誤魔化そうとかしていたけれど、それは簡単には…

愛していいのにね

朝の新宿が好きだ。背の高いビルを横目に肌寒い中を歩くと、視界にはスーツ姿の人々に交じり、近所をランニングしているスポーツウェアの人や奇抜な髪や衣装の人、ホームレスらがちらほら。この猥雑な、それでいて規則正しく目覚めようとする、朝の街並みと…

冬に逢いましょう

建物の老朽化で原美術館が閉まるそうだ。美術館はどこもそれぞれの良さがあるような気がするが、あの庭つきの、落ち着いているけれど開放的な空間はあそこだけの空間という感があり、何だか寂しくなる。老朽化が原因というのも、今までよく頑張ってくれた、…

君はよそゆき

久しぶりにエルメスで映画を見に銀座へ行く。映画を見るような気持ちの余裕がなかったのもあるし、見たい映画がなかったのもある。でも、普段も大して見たくもない映画やら本やらを目にしているのだから、気分が乗らなかったということなのだと思う。 数年前…

免罪符が花弁のように舞い落ちるとしても

ずっとトラブルが続いていた。そのことで心がずっと酷いことになっていた。 今はそれなりに気持ちに区切りがついた。でも、この雑記も後で消す気がする。 ただ、本当に辛かった。そのことを自分で認めて、そして諦めてもいいんだと思えるようになった。だか…

繰り返す日々

色々と小さな変化が起きている。こういう時こそ、あまりふわふわした気持ちにならないように自戒したいと思う。 読んだ本の感想というか、自分の為のメモを。 回りの悪い頭でようやくジュネの『薔薇の奇跡』を読み終わる。 小説は博愛主義的な報告をするもの…

薔薇の死体の中へようこそ

気分は上がったり下がったり。沼の上を踊る枯葉の様だ。少しでも安定させるには、雑文を描かねば、等と。 www.youtube.com スイミィスイミィ「SECRET EYES」 RAM RIDER×田村ゆかり とかほんと好き。ただこれが会場限定のCDなのが本当にいやだ。欲しいのに…

ナイトメアサバイバル或いは僕はくたばりたくない

小説を書き上げて、腑抜けになる。この雑記でもそうなのだが、俺は本当に誤字脱字やらが多い。普段はほぼ推敲や読み直しをしない。自分の書いたものを何度も見返すのは多少面白いが、苦痛。でもそれから解放されると、変な気分になる。俺に何か能力があると…

魔法使いはいつ夢から覚めちゃうの?

気分が落ち込んで仕方がないというか、体調も悪くって、しかし家の中で腐っていても仕方がない。新宿のNEWoMANでやっていたマジックザギャザリング25th展に行ってきた。 正直、このマジック展に行ってみたのyoutube動画を二本も見ていたのだ。内容はだい…

泥に咲くのは睡蓮と死体

酷く気分が悪い。 こういった書き出しにも飽き飽きしてしまっているのだが、沼の中から抜け出せずにいる。浅い汚泥の中でもがいている気分だ。いつ、これから解放されるのだろう? 何かを飲んだり、目隠しをして誤魔化すのがほとほと嫌になってきた。 金がな…

イマジナリーゴッドを大切に

体調が悪い、ということばかり馬鹿の一つ覚えのように書いているし、いい加減自分でも芸がないと思うのだが、そうだから仕方がない。 一応、小説を書き上げてはみたものの、出来があまり満足できるものではなく、腑抜け。頭の中が空っぽで、何かを入れてはみ…

けだものは君を見ない

調子が悪いということを毎回のように書いていて、自分でもうんざりしてくる。しかしそれが事実なので仕方がない。たまに、ふと、自分が今生きていることが不思議で、ほわほわした、地に足つかない気持ちになる時がある。 俺は死にたがりではない。ただ、なん…

エレガントの夢魔

酷く嫌な思いをして数時間ごとにそのことを反芻、しかし雨の日や肌寒い日が続いてきて、暑さにまいっていたので、何だか嬉しくもなってしまう。とはいえ、肌寒さの中で掛布団を抱きしめて横になっていると過眠が悪化する。 嫌な夢を見た。二日連続で見たから…

アンドロイドは映るものを認識しているのか?

糞みたいな人間関係のストレスでずっと気分が悪い。そして、そんなことばかり考えてしまう自分にも自己嫌悪がわく。 俺は集中力がなくて、いろんな物が好きなのに、いろんなものを忘れてしまう。 そして金や体力やらがなく、思い出すことがこういうことと言…

好きって口にすると健康にいい

映画見る。 『月曜日のユカ』が良かったから、中平康監督の『危ないことなら銭になる』を見る。宍戸錠主演。これぞ、エンターテインメント! エースのジョーがお得意の“ろくでなし”キャラで暴れまくる斬新なコメディ・アクション! とのことだが、うん。つまん…

愚か者の詩集

気分が悪くってだるくって、気持ちがふわふわしてきて、こんな時には家にいないほうがいい。今週は二度も悪夢を見た。夢魔、なんてロマンチックだけれど、現実に訪れる悪夢は、ただ俺の力を削るだけ。 外で読書。 中平卓馬の『なぜ、植物図鑑か』をまた読む…

キャンドルの灯

映画の雑記。 数年前に見た映画を見る。『小さな泥棒』フランスの小さな田舎町に暮らす少女の人生と成長を描いたクロード・ミレール監督が贈るドラマ。シャルロット・ゲンズブール、ディディエ・ブザスほか出演。 不良娘の生活を描いた映画って、男性のそれ…

いつも揺れている

良いことがあったり悲しいことがあったり。イラつくことがあったりほっとすることがあったり。気が休まることがない日々。ただ、何にせよ痛感してしまうのは、自分がお金を生み出す能力がないのだなあということ。 当たり前だが、お金があれば解決できること…

夏には甘いチョコレエト

友人に渋谷のアツコバルーが閉まると教えてもらって、最後の展示を見に行った。廃材や流木等を利用したらしいもので、好みの、良い作品だった。空間としても、渋谷の文化村近くのいい雰囲気だった。 ずっと行こうと思っていたくせに、行ったのが最後の展示と…

水槽の中の人型

惰眠の日々。幾らでも寝ることができる。だからといって、『マイプライベート・アイダホ』のリヴァーフェニックスに様な美しさなんてあるわけがないし、キアヌ・リーヴスのような友人がいるわけでもない。 鏡の前の自分を見るとぞっとする。 不摂生をしてい…

シャボンはアルコールの調べ

人からガルシア=マルケスの本をもらって、久しぶりに彼の著作を読む。『ぼくはスピーチをするために来たのではありません』 帯にスピーチ嫌いの作家の全講演と書かれているが、とても読みやすく、彼の人柄の良さがうかがえるような内容だった。俺はマルケス…

赦して、サイコパスオーパーツダーリン

テクノを聞き始めの時ってケンイシイから入ったなあ、と懐かしく思い出した。ガキの頃は電子音のインストを聞いただけで少し大人ぶった気になっていたのだ。 十代のころは男なら皆、カート・コバーン、女ならアンナ・カリーナか浜崎あゆみか川久保玲になりた…

「塵は塵に、灰は灰に」

渋谷の山下書店が四月に閉店した。学生の頃山下書店で、田村マリオの『社会不適合者の穴』を買って読んで、わくわくした。漫画のわくわくした記憶と、本屋の棚で本と出合った記憶はリンクしている。高校のころから、たまにではあるけれども利用していた書店…

メランコリーの天才

気分はいつもの通り。いつも最低で安定。そんな時に男の作ったテクノミュージックなんて聞いたら死にたくなるから聞かないほうがいい。そうそう、 Serph - Pen on Staplerとかいいよね https://www.youtube.com/watch?v=L0Wz2jLNdeU (skyrimの方が好きだが…

指先には飴玉

銀座のエルメスで映画を見る。『短編セレクション ― 気ままなオブジェたち』という、五つの映画のオムニバス。あまりオムニバスの映画を見る機会がないから、こういうのはとてもありがたいなと思う。好きでもない映画であっても、十分とかで終わってくれるし…

ロマンティックが君の故郷

愛とか欲望とかを忘れてしまったのか、元から微細だったのか、腑抜けの日々。回らない頭と減る残高。自分の「生活」が続いているのが不思議な心持になる。まるで他人の人生。 他人の人生、等といつまでも嘯いてはいられない。情けない。しかし頭が回らないの…

つまらない話

ツタヤの借り放題プランが終わりそうなので、色々映画を見続けていた。普段見ないような映画をとにかく借りて垂れ流していた。だけど、胸を打たれるのは、所謂昔の巨匠とか鬼才とか言われるような監督のばかり。俺の感性がもう、昔のばかりしか受け付けない…

他人の人生/機械の人生

体調を崩している、のはいつものことなのだが、そこかしこに不調があり幾つも病院をかけもちする羽目になる。心身の不調と散財が重なると、なんだか生きている実感が湧いてくる。馬鹿げているのだが、それが俺にとっての事実なのだから仕方がない。 自分の人…