晩年

最近本当に仕事行きたくない、と思い、ぐずぐずしてしまっていた。こういうのは定期的になるので、まあ、なんとかやり過ごすしか無いというか、やり過ごしたり、離職転職失職したり。

 とかなんとかしながら、まあ、今年の仕事は終わった。

 今年ももうすぐ終わる。

 年末ということで出費がとてもかさんで、でも軽く散財ハイみたいな状態にもなっていた。お金使うの楽しい! それに、あ、(マジでヤバイというよりも)やばいかも、位の散財って、後ろめたさもまた、楽しみになる

 とはいえ、気がつけば結構な金額が消えていって、これで働かねばというなけなしの勤労意欲に火がつく、そして冬の風に吹かれて、消える。

 最近遊んではいたが、遊んでばかりいて、楽しくも虚しい。凡庸で贅沢な悩みを転がしながら、惰性で生活をしていた。

 そんな折、あ、タトゥー入れなきゃと思い、予約を入れた。さすがに年内は無理だったから、来年、年明けの施術が決まった。で、来年別の件で再検査があるので、病院で採血で血を抜かれたその足で針で血の代わりに墨を入れるんだな、と思ったら、なんだか自分がメンテナンス中のサイボーグみたいな気分で、少し楽しくなった。

 ずっとまえから入れたい柄はもう決まっていて、1月に入れた後だってもう決めているのだが、金銭的に厳しいわけで、あとこれ以上オレの職業選択の幅を狭めるわけにはいかない(誰かに見せたいわけではないし、Tシャツで隠れる場所に入れているのだ)し、だらだらと、少しずつ身体の上のタトゥーを広げていくのは、それなりに、好きなリズムかもしれない


 最近パソコンのCD dvdを読み込むのが壊れて、かなりショックをうけたのだが、外付けのドライブ(?)が2,3千円で買えることを知って、また驚いた。こんなに安いんですね…

 パソコンは毎日のようにつかってはいても、知識はあまりないし、それほど興味もない。動けばいいや、程度。多分、オレの自分自身の身体についてのと一緒だ。とりあえずうごけばいいかな。

 そう、でもパソコンも身体も突然どこかがクラッシュして、あえなく昇天されることも、ある。人間もパソコンも、そういう風に出来ている。

 パソコンは一切デコもカスタムもしていないが、自分の体は精神は、好きなように近づけたらなと思う。自分の身体の一部がが花々なら、泥のような夜のような宝石だったなら。

 タトゥーは、そんな夢想の手助けをしてくれる。傷も痛みも馬鹿らしい散財も、人間の、アンドロイドの生活にはきっと、必要なことだと思う。

 ついつい、だらだらして、選択を先送りにしていた。新しいタトゥーと、新しい年を、好きなように過ごせたらと思う。お疲れ様、色んな方々、と俺ら。それでは。
.