梨の花

俺の憎しみは、ラムネを包む安っぽい赤セロファン。薄いそれを太陽に透かして見ると、薔薇色に見える時もある。何時までも憎しみが薔薇色だったらいい。感情はセロファンのように、簡単にどこかへ行ってしまう。

 最近は薔薇に限らず花を全く買っていない。(役に立たない)花を買う時は、気分に余裕がある時だと自分では思っているので、無理にでも買った方がいいのかもしれない。

 アリプロジェクト、ティーンネイジ・ファンクラブ、XTC、カプセル、アルミナムグループ、小島麻由美のCDを買った。物を買うのは楽しい。きちんと消化できますように。

 誕生花事典366日という本を買ったのだけれど、花言葉に偽りの魅力とか屈従とかしがみつくとかあってウケタ。いくら占いとはいえ、何でもありですね。

 軽い本と重い本を交互に読む。フランクフルト学派なんて完全にすっとばしていたから、きちんと勉強し直さなきゃとか思うと面倒臭い、って、マルクス自体読んでないけど。

 結局俺は詩的解決に救われるんだから、哲学よりも詩の方が有用だ。
 
 社会学者、経済学者の人達は、何だかんだで『人々』を信頼しているんだと思う。信頼しているならば、セロファンがいつまでも薔薇色でいられるんだろうか。あら捜しの為に読む哲学書、思想書よりかは、憎しみの為に読むかの本、という方がまだましな気がするけれど、どうだろう。品が無いかな。
 
 品が無い俺の誕生花は『恋心』。占いの類は信じていないけれど、見るのは好きだ。