ばかなはなし

 RebirthのタンクトップとHurleyのハーパンとA.P.C.RIP VAN WINKLEのシャツを買った。その月の生活費は全て引き落とし日に財布に入れているから大丈夫だった。大丈夫。何が?

 自らファッション・ヴィクティムと公言する東洋のバービードール野宮真貴が、インタヴューアーの「あなたにとっておしゃれとは」という無粋な、しかしワールドツアーを行うような「スター」には普通ともいえる質問に対して「気分を盛り上げるもの」と回答をしていて、とても共感した。色々なものが思い浮かんだとして、しかしヴィクティムにとっては、何よりも、「気分が盛り上がるもの」なのだ。

 だから気分やら何やらがよろしくない時は服の事を考えたくないし、稀にそんな状態で服を見ていても、店員さんからの言葉に「欲しかったら買うよ。考えてんだからさ」と喧嘩腰で、しかし「ありがとうございます」と浅い会釈をして会話を遮断する。

 よりも、短い会話を交わす位の余裕がない自分を恥じるべきで、好きな物を目にして、好きな物について語っている人を見るのは気分がいいことだ(そういう人ばかりでもないのは分かるけれど)。やはり、好きな物について爽やかに語る人は素敵だ(そうじゃに店員さんは積極的にこない、というかアパレルって、販売って営業ってそういう人しか働けないのかな。大変だ)。こっちの気分まで良くなってくる。どこかに接続したくなる。で、そのどこかに行く金はどうすんの?

 でも大丈夫! アマゾンでエルミナージュ2のDS REMIXを予約して置いたのが届いたんだ! Wizの正当派進化といえる今作でも、単純に言えば洞窟と宿屋(馬小屋、かロイヤルスイート)の往復を繰り返すというこの幸福! さっそく「俺」(勿論本名プレイす)が死んで、灰にならずに寺院で蘇生されました! でも「仲間」のひとりはもう三回も死んでます。死にまくって楽しいです。アマゾンの請求はひと月以上後だし大丈夫! 前作は60時間以上プレイしたんだ(でもやりこんでる人はこの数倍プレイしているのです。俺はひよっこっす)。これで新しい服を着ないで一、二週間はひきこもれるね! 大丈夫。何が?

 大丈夫、という言葉のなんとも頼りない感じが割と気にいっている。大丈夫。つっこみどころのある、愛らしい言葉だ。リボーンの単行本をまとめて購入した。少年誌の漫画にしては珍しく、一応結構新しい巻まで読んではいたのだけれど、十年後になってから脱落してしまっていた。でも、俺も「死ぬ気」で復習しようと思いますだってばよ。本当はナルトを買おうと思っていたんだけど、後になりそうだってばよ、てか、ナルトを数ページ(マジで)しか読んでないので、この「だってばよ」って何? とか思っているってばよ!

 金銭的問題、も俺にとっては割と切実な問題だけれど、続き物の少年漫画を購入する際に、その置き場所を考えるとためらってしまう。でも、新しい、容量の多いIPODを買えずに、新しい曲を入れるたびに、もう「ライブラリ」から数百曲を削除し続けている俺は、捨てればいいことを、新しく買えることを学んでいるはずだ。リボーンを捨てたくないな、と思う。あと、「ゆうゆうはくしょ」をまた買いたいな、と思う。少年漫画を買わなくっちゃと思う。