エレクトロお子様ランチ

やっぱり毎日いい気分ですごすほうがいいですよね。山本直樹が『テレビばかり見てると馬鹿になる』っていう素敵な漫画をかいていたけれど、ほら、音楽の場合テクノばかり聞いていたらクズになるってかんじかな。数十年前の日本では、ロックを学校の校則で禁止していたんだって。すごいなー。それはともかくファッキンテクノ! 人間らしい生活をしたければテクノなんてきいちゃあダメだ。神様、ぼくはテクノなんて大嫌いです。テクノは悪魔の音楽です。テクノなんて一生聞きません。



http://www.youtube.com/watch?v=7JXVq5jOPNI
 Sketch Show "Loophole"(2003).Track 06: "Attention Tokyo"


すごいなー!スケッチショウなのに再生数71回って! って、それはいいけど、この曲も題名も好きだ。


 Rei Harakami - lust
http://www.youtube.com/watch?v=qe2JBMmuNgY

lustって題なのに、こんなひんやりとしたうねりってのがツボにぐいぐいくる。亡くなってしまって本当に残念に思う。

 Nobukazu Takemura - Bambino
http://www.youtube.com/watch?v=g2kxq1_1l08

かわいらしくて好きなのだが、こういうのを聞くと、悲しみの残りカス程度のおれの勤労意欲がますますなくなるのですが…。

 というか、日本人が作るテクノって、ひんやりとした落ち着きというか、違う世界の景色を見せてくれるような感じがする、って、単に俺の恣意的なセレクトで、もっと色んなのを作っている人がいるけど。でも、日本人のカラーってのもやっぱりあるのかなって思う。涼しげな、肌の上を撫でる熱情のような。

 
 
 少し空いた時間でついで、ということで久しぶりに浅草に来て、年に一度くらいは浅草に行っているかもしれないが、もしかしたら一人きりで浅草に来るのは初めてかもしれない。 


 場所柄外国人がとても多く、せっかくだからイヤホンを外して、多くの、英語のフランス語の中国語のかすかな断片を楽しむ。いいな、と思うのは、楽しそうなはしゃいでいるひとが多いところ。


浅草寺を少しふらふらして、そういえば浅草寺を北側にして、東を向けばスカイツリーが見えて、西を向けば花やしきのスペースショットという高所から急降下するアトラクションが視界に入る。

 まるで子供が作ったシムシティか何かの風景みたいで、おもしろいなあと思う。はなやしきを少しひやかそうと思って入口だけ見てみると、意外なことにかなりの盛況で、びっくりした(失礼!)。あの、なんか寂れてるんだか賑わっているんだかわかんない感じが、レトロ感とかいう言葉でデコレーションしきれないチープで、でもなんだかんだでかわいらしい感じが好きだ。

 そういえば半年ほど前、友人と映画を見に行ったスカイツリー内で、水族館があって、俺が「水族館あるべ、あるべ、あるべ、入口見るだけ行かん?」とマジで入口だけ行って、というか友人が何で男二人で水族館行かなくちゃいけねーんだよ、という態度丸出しで、あきらめた。スカイツリーの水族館行ってみたいなー。はなやしきもいきたいなー。スカイツリー浅草寺花やしき、って、お子様ランチっぽくてよくないでしょうか? お子様じゃないですか。そうですか。

 てか単純に、カップルで行けってことか、そうですか。別にカップルでもそうでなくてもいいのになー、とか思う俺はお子様でしょうか、そんな歳ではないけど。

 仲見世の、あのからっとした猥雑さがありながら、活気に満ちている風景も好きだ。外国人向けのチープなゲイシャ フジヤマ サムライ ハラキリ ニッポン グッズの数々は、見ているととても楽しい。子供向けの柔道着(!)もどきがboy's KARATE suitという名称で販売されていてcoolだと思った。俺はNINJAセットがほしいでござる。俺、身長187センチあるんだけど、子供向けのNINJAセットきたら楽しいだろうなー(訳、死にたくなるだろうなー)

 きっと、俺が子供のころから、いや、もっと昔から、ずっと変わらない風景なのかなと思う。変わらない、うさんくささとチープさと活気の良さと良質な手業と。そういうのもたまにはいいなと思う。

 銀座線に乗って、神田で乗り換えるつもりがぼーっとしてたら乗り過ごして終点の渋谷まで行ってしまった。渋谷のドンキホーテで、飲みたくもないチェリーコークを買い数年ぶりに飲むと、あのケミカルで一度飲んだら数年は飲みたくもないアメリカーンな味で、なんだかほっとした。飲みたくもないのだが、残すのも嫌なので、少しずつ口にする。低体温症のテクノだけじゃなくて、たまにはアメリカ、元気なニホンを。