ガラクタの山の太陽神

体調はさほど回復していないのだが、書いていた小説が書きあがってしまって、微かな満足感と共に、脱力感に襲われる。次、どうしようか、ということもあるが、俺の描いているものがほんとに毎回毎回酷い感じの物だから、書く方も楽しくも、疲れる。

 この前の日記でアルファポリスというサイトでファンタジー小説をアップした、と書いたが、人気作品をざっと見ると、ラノベ以上のカルチャーショックというか、ここに自分の居場所はないなあと思う。

 あ、これでいいんだ、これがいいんだと思った。今の(スマホで文章を読む世代、勿論文庫本なんて読まない)子らにはこれなんだ、と思った。

 俺の好きなファンタジーは、多分2,30年前位で止まっている気がする。

 それでいて、書く小説も、60年位前で止まっている気がする。

 どちらにしろ時代にも人にも求められていない、にしても、俺は俺の為に書いているのが一番だと、自覚がある。日々考え、まとめるために書くのだ。

 でも、そのアルファポリスというサイトで、またファンタジー小説を書いてみている。
題名は ガラクタ山の太陽神<アポロ> 

 近未来の世界で、ゴミ山に捨てられた孤児が、冒険者を夢見て……というベタなストーリーだが、書いていて、普通に楽しい。主人公が悲惨な目にあわないから!!!!


 一生懸命頑張るあんまり性格ねじ曲がってない主人公書くの楽しい笑 そういうの何年書いてないんだいったい笑 

 先程まで書いていたのなんて、主人公の腕を刀で切って放り投げられるとか、ヤクザの組長だと判明した友人に薬をもって、チェンソーで頭切断、とか遊び、で金で奴隷契約した相手のペニスの亀頭貫通ピアス(プリンス・アルバート)とか

 ここだけ抜き出すと、お前(これを書いてる俺)暴力趣味の変態やんけ、と思われるだろうけれど、一応言うと、これをする人たちは、楽しくて、自分の利益の為にしているわけではないということだ。だからこそ、書いている俺も心の迷いに揺れ、また、憎しみや欲情や高揚に燃えるのだ。


 最近音楽もだけど、映画を割と見ている。某レンタルサイトが九月半ばで使えなくなるので、焦って色々一度見た映画を借りたりしてる。そこでしかレンタルするのが難しいのが沢山あるのだ。

 クシシュトフ・キェシロフスキの『殺人に関する短いフィルム』と『終わりなし』は本当に良かった。残酷で身もふたもなくて、痛ましい。でも、現実的で、ヒリヒリするのだ。

 『青い棘』は思ってたほどだったけれど、こういう調子乗った若者が俺は好きなんだなあと思う

 ロウ・イエの『パリ、ただよう花』は、彼らしいけだるい話で好みだ。知的でほとんどの男と寝る中国人とフランスの労働階級の男、かみ合わない、でも、情交は重ね、思いは交わらない。

 実相寺昭雄の『曼荼羅』正直、この監督の作品の多くには、というかATGの映画には政治色が強かったり独りよがりの台詞と大げさな音楽に結構引いたりしながらも、見てしまう。ちなみにD坂と悪徳の栄えが好き(だったらそっち見ろよ)

 フランシス・ベイコンをモデルにした『愛の悪魔』もそこそこ好きかとおもいきや、そうでもなかった。でも、雨に打たれ、嫉妬に狂うシーンは好き。

 まだ見た映画あるけど、もういいや、てか、これでちゃんと眠れたらなと思う。眠れないと仕事にならない。

 でも、なんかまあマシになったような気がするし、数十年前の小説でも、かけるだけ、まだましなのかなとも