全ての世界の真夜中の恋人

 しばらく遊び呆けていた。まあ、いつものことといえばそうだが、連日とりあえず外に出ていて、それがなくなると、なんだか呆けた気になってしまう。まあ、これだっていつものことだけれど。

 調子に乗って、ネットレンタルでcd dvdを二十枚も借りてしまって、それも崩していった。さすがにちょっとやり過ぎた、と思いつつも、でも、ちゃんと返却期限には間に合う。そしてまた借りる。

 勤め人ではないので、連日遊び歩いていると財布がカタストロフィなわけで、割りと脳みそに友人が住んでる系(は?)の俺としても血液が冷えたりもするのだが、ふとした瞬間に、俺って自由なんだなーって思えることもあって、そういうのって、好きだ。

 自分の人生が自分のもので、くだらなくて虚しくて気持ちが良いってこと。それを再確認する瞬間って、いつでもどきどきする。

 家の中に積まれた、未開封の、主に書籍の山を崩したり、テレビゲームをしたり。それもいいけれど、最近は身体を動かす方に気持ちが動いているような気がする。


 なんだか家にいると落ち着かなくって、下着だけになって、家の明かりを消して、ipodとダンス。一人で踊るなら、気持ち悪いダンスでいいのがありがたい。インスタント真夜中、インスタント・ハウス。



http://www.youtube.com/watch?v=Hdz_H7OcFig

The Human League - All I Ever Wanted
 


http://www.youtube.com/watch?v=W00hNRjLVnk

Deee-lite - Runaway



http://www.youtube.com/watch?v=UacEJL9QZEM

XTC - Outside World (remastered)



 ハウス、というかエレポップのやや悪趣味でグラマラスなダンスミュージックはいつだって俺に元気をくれる。無条件の幸福。アホみたいな、クールで隙のある音楽。


 こういうざらざらとした手触りのあるのって、好きだ。ひとでも、モノでも。生々しくって、情熱的で、でも、少し虚しい感じで。60’のファッション、80’の音楽。そして、俺が夢中だった、00’のストリートのミニマルなファッション。

 夜の時はいつまでも夜でいればいいのにと思って、そして朝なんて大抵嫌いだけれど、たまにはそれでもいいような気がする。朝が、昼が、好きになる、それに慣れてしまう瞬間もあって。

 でも、やっぱり、真夜中になる前の感じが好きだ。夜に何もなくても、夜に何かがあっても、似たようなもので、しかしあの薄暗い感じとネオンや空の弱々しい光を放つ星々を思うと、元気をもらえる。

 元気でやっていくために、真夜中の星々を思う。