雑記

 最近は色々あって、心がざわついていた。あーもう潮時かな、とか思って、引きこもるのもいいけれど、そこからのリカバーがかなり面倒だし、というか自分の体が低性能なアンドロイドの機械みたいな感じだ。

 好きとか美しいとか楽しとか言う感情にうまくリンク出来ずに、無味乾燥であったり衝動ばかりに依存してしまう。

 まあ、そういうとても恥ずかしい自分をはっきりと自覚しただけでも、ましなのかもしれない。

 オレは生活に余分な物を思考を愛おしいと思うけれど、それは現実世界と遊離していて、生活との感覚のズレに、呆然とする。茫漠とした焦燥が、代わり映えのない景色が、緩慢な死に蝕まれて風化する様を想起させる。

 それでも、オレは生きているし、未だできることも暇つぶしも色々とある、そう思えば、まあ、ましにはなるかな、というか。大の怠け者だから、好きなことを考える時間を、好きを、日常のあれやこれやにちりばめられていけたら

 先日新宿の紀伊國屋書店山本タカトの展示を見た。泉鏡花草迷宮のイラスト化ということで、彼の題材にとてもあっているし、とても美しかった。

何より、印刷ではどうしても限界がある、生の線の美しさ艶かしさを目に出来たのがおとても嬉しい。妖怪を魔を、美しい少年少女の妄執がそこには息づいている。めくら、であるのかもしれない。でも、それはやはり美しいことだと思う。自分の中の美意識に生きるということ。

 もうちょっとまともに生きたいなと思うし、それは案外怖くないと思う。

 もう少し、人や自分に優しくなったり、好きになれたらなと思う

 オレの尊敬する人が教えてくれた『愛しなさい、忘れなさい』と思えたなら、きっと。