感受性にあけましておめでとうって

片づけなきゃいけないこと、したいこと、しなければいけないこと、山ほどあり過ぎて手が届かないというか、いっぱいいっぱいになっていた。いつものこと。

 でも、年が明ける前に、小さなことを消化。

 再プレイしたいなーと思っていた、というか何度も再プレイしている、ゲームボーイで唯一暴力表現のアイコンが使われているソフト、「DT ローズ・オブ・ゲノム」とても好きなゲームなんだ。ゲームカタログ@wikiの説明文をコピぺすると、

 

ナノマシン「DT」により、ある物質を合成することで、人間でも戦車でもポメラニアンでも、あらゆるものを作り出すことのできる「DTマスター」同士の戦いを描く、というのがストーリー。この設定により、「死んでいる人間が合成し直されたら、その存在とは一体なんなのか」などのストーリーが展開され、世界観に深みを与えている。

 

 とのことで、ラノベ感覚の軽いノリとハードな世界観(ヒロインが速攻で死に、高校生の主人公が速攻人殺しになるよ! しかも、ヒロインが合成されて復活するんだ。「私は何人目の私なの? 私、誰?」みたいな感覚にぞくぞくするね)

 なのに、綺麗に話がまとまっていて、爽やかな終わり方なのもポイント高いかも。無限のリヴァイアス大好きだけど、ハードだけど最後はキャラが成長して前向きなのっていいよね。ハードな世界の悲惨な末路よりも、希望を感じさせる終わり方を見せてくれると、その世界で生きている人たちのこと、キャラクターの力を感じられるんだ。

 って、クーロンズゲートやシリアルエクスペリメンツレインとかシルバー事件みたいなゲームすんごく好きだけどね! ゲーム、としてというか、そういう「不便なゲーム」、俺の物になってくれないというか、世界観についてね。

 ゲームが創作者の好き勝手な産物ってのは、相性が良ければほんと、魅惑的に見える。ゲームって、多くの人がかかわっていて、「商業作品」で「売れなければ」ならないわけで、昔の景気がいい時代、丁度プレステ1の頃とか、変なゲーム多かった気がするんだ。今なら絶対発売されないだろうって感じのが。

 かといって、今のゲームが駄目とかいいたいんじゃなくて、インディーズゲームのクオリティとかそれらに出会う確率ははるかに上がっていると思うんだ。たださ、ゲーム業界全体が元気があったというか、バブルだったというか、「カセット」さす、とか、「CD」読み込ませる、みたいなのが、好きなんだ。本だって、手に取ってページめくりたいんだ。こればっかりは、そういう人間というか、染みついてるんだ、仕方がない。

 奇妙なの、手に負えないの、大好きなんだ。一生懸命、狂気を作っているんだ、それが流通しているんだって、だとしたらとてもハッピーだろ?

 

 製作者の狂気と狂熱に当てられるというか、誰かが作った世界で迷子になりたいんだよ、俺。ていうか人生迷子なくせに、迷子好きなのかな、俺。やだな

 それと、買っていて読めなくて放置していた、多田由美の連載漫画! 『レッド・ベルベット』をようやく読む。彼女のいつものテーマ。家族のすれちがい、行き違い。そして男同士の友情のような、暖かさ。彼女の漫画には愛情と友情と、残酷だったり身もふたもない現実が描かれていてすごく好きなんだ。勿論漫画としての魅力もばっちり、というか色んな構図で、良くできた映画みたいに場面を切り取るセンスは本当にすごい。マジうまいんだ漫画もね。

 なのに、彼女の漫画が読めなかったのは、単にすごいファンで単行本はほとんど持っていて、なんとなく、新久しぶりの新作はもったいなくて読めなかったというのもあるが、多分、彼女の世界で描かれる不条理は体験していたのに、愛情とか友情とかが不足しているという後ろめたさがあるからかもしれない。

 不良が、不幸が、友情があって、でもさ、俺には不幸しかないよね、なんて思っちゃうの最高にダサイよね。でもさ、そんな考えがよぎる位、俺は、特に今年は色々あったんだ。

 それが事実であっても、自分のことを悪く言うのは良くない。健康が好きな俺はそれをよく分かっている、はずなんだ。だからさ、我が身の不幸や不運に溺れるより、今、できることをしたいことを感じなければ。

 今、したいこと。していかないと、忘れてしまうから。

 一日の昼、折り紙折った。楽しい。集中力がない、注意力散漫すぎる俺は、黙々とした作業が好きだし、心が落ち着く。散歩も大好きだし、無駄なことを考えすぎるからな、俺。

 

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 折紙のあやめ、薔薇のはなびら、柚子。わりと気に入っている。でも、全部ゴミみたいな、ゴミになっちゃうものだけど。でもさ、そういう簡単な輝きも好きなんだ。チープな輝き、まやかし、魔法。酔いますように、酔えますように。そう、自分に魔法をかけるんだ。

 そして、誰かとの出会いを誰かを、受け入れますように。愛が無くても、何かを愛せますように。そんな風に思うと、割と俺、色々好きだな、感じてるなって思う。過剰で過敏で、よく覚えよく忘れ、愛情深くて冷淡。こんなの面倒で嫌だな、でも俺、そういうところ、多分あるんだ沢山。

 泥ばかり見てないで、そこから咲く水連のことを思う。咲いていなくても、目に見えない物、信じて。感受性にあけましておめでとうって、みなさん、よい一年になりますように俺も。