数百円の、無数の天使達

 割りと連絡とかはマメな方で、メールの返信とかはほぼ確実にするし、待ち合わせの時間には必ずその前に行くように心がけているし、仕事の遅刻はほぼない、

 みたいな性格は(しかも相手もそうでないと良くないのではと思ってしまう)、もしかしたら少数かもしれないと、大人になってから気づいた。それに、相手がそれを守らなくても、腹を立てたりするのは、相手を責めるのはあまりよくないことなのかなと思うようになった。

 でも、仲が良くなった人とか、結構親しくなった人に、ドタキャンとか約束したのにいきなりシカトとか、そういうのは俺としては信じられないというか、ショックなことで、気づけばそういうのが続いていて、結構なんだろうなーと、ちょい落ち込み気味だ。

 俺は、友人とかが困っていたらできるだけ力になりたいなとか思うし(でも、それは難しいことだったりもするけれど…)とても心配になる性格なのだが、そういうおせっかいな性格もわりと少数なのかな、とも思う。

 それに、繰り返すけれど、誰かの力になれるって、結構難しいし、何も出来ない場合が多いのかなとも思うから、難しい

 ただ、社交辞令みたいな相手ではないのに、面倒ならスルー、みたいなことばかりされたりとかすると、何だか自分のエネルギーがガリガリ削られていく感じがするのだ。

 たまたまボニーピンクの「フューシャ フューシャ フューシャ」を聞いていたら、その歌詞がすごく胸に刺さる

 




 ただ、俺が被害者意識ばかりをもつのは良くないことだ。俺も、誰かを、親しかった人らを、色々と、気付かずに傷つけたりしていただろう。それに、相手からの思いを、どうでもいい、と思ってしまったこともあるだろう。

 そんなこんなで、結構買い物ばかりしていた。買い物大好き!! って、雑貨とかが多いので、雑貨なら単価が知れているからセーフ、と思いたい。というか、単純に買い物って楽しいなー。数百円で、心に小さなひが灯る。そしてそれはすぐに消えてしまうけれども

 12月分の、エルメスで映画を見て、毎月、一年分かかさずに見ることが出来て、変な達成感があった。ちなみに12月の映画は微妙、(もちろん見るべき点もあるけど悪口みたいになるので慎みたい)。そして来年は3月から、ということでちょっとさびしくもある。

 Bunkamuraザ・ミュージアムの 英国の夢 ラファエル前派展に行く。

 正直本とかでは見慣れた作品が多いし、見知った作品、作家が多いかなと思って、そこまで期待してなかったのだが、やっぱり知らない作品が沢山あったし、それになにより、生で見られた、というのはすごくいいことだなあと思う

 ミレイの『春』という不穏な女性たちの会食の様子(屋外のピクニックみたいなのに、画面端にはなぜか大鎌が地面にささっている!)

『ブラック・ブランズウィッカーズの兵士』という戦地に赴く制服姿の男真珠色のドレスをまとった女のあまりにもロマンチックな絵画

 ウォーターハウスの『エコーとナルキッソス』のしっとりとした自然描写の中の、控えめなエロティックな肢体をさらけ出す二人の姿

 他にもロマンチックで、メランコリックで素敵な作品がたくさんあって、見ているだけで良い意味で、感傷的な気分に浸れた。憂鬱も悲しみも別れも、そういった様々な過ぎ行く事柄も、芸術家が昇華するとこんなにも心が豊かになれるのだ。

 複製画が欲しいところだが、さすがにポストカードで我慢した。壁も飾る場所がない!ものばかりの部屋… でも、ラッパ(状の楽器)を吹く天使の大きなポスターは目につく場所に飾っていて、お気に入りだ。

 ラッパを吹く天使や天秤を持った天使、という場面やイメージはとても好みで、タトゥーで入れたいと思うくらい好きだ。って、たいてい聖書とかの中ではヤバイ場面でラッパとか天秤とか登場しますけどね笑 まあ、そういうのはそこまで気にしていなくて、バッハの音楽を聞いたり、賛美歌って、天使のイメージというか、その存在がよぎったりする(無神論者ですが)

 やっぱり何だかんだでエネルギーを貰えるのって、人、そして、人が作り出したものなんだなあと毎度のことながら思う。それに臆病になったり、疲れてカードで買い物だけして、封も開けずに放置、みたいなこともあるけれど、それよりも、やっぱげんきな方がいいわけで、

 エネルギーをチャージして、チャージしたぶん、動いていかなくっちゃ。